本番で緊張していても、普段通り演奏する方法
こんにちは、川浪です。
先日開催した、「あがり症を克服して本番に強くなる3つのステップ」セミナーに参加いただいた方から、このようなご感想をいただきました。
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緊張しないようにする、ということではなく、緊張した中でどうするのかというところを教えていただけて、とても演奏に活かせそうです。
具体的には「本番の演奏前にすでに身体に異変が起きている」ということが認識できたことが大きかったと思います。
またグループでのセミナーだったので、周りの方からのフィードバックをもらえたり、本番に近い状況でできたのも、とてもよかったです。
他の人の演奏を聴くことで、効果を客観的に実感できました。
また開催していただきたいです!
ありがとうございました!
野澤祐貴さん
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身体と意識がつながっていることが認識でき、緊張している中でも身体の自由度を拡げていく糸口はつかめたような気がします。
本日得た気づきをもとに、日々の活動をしていきたいと思います。
また同じような悩みをお持ちの方がいるということも、参考になりました。
Kさん
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公開レッスンのようで自分の気づき、意識のうすい部分を補えてタメになった。
瀬良和司さん
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個人レッスンとはまた違った観点で、他の人、他の楽器について見ることもできたので楽しかったです。
と、同時に個人差や楽器の違いがあっても共通する本質的なことは何かと考えることもできました。
心理面や生理的な現象についても、まず「身体」からアプローチすることのメリットを今後ももっと理解し、実践できるようになりたいです。
二階堂摂子さん
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さて、感想の中にもありますが、僕はセミナーで緊張しなくなる方法をお伝えしたわけではありません。
あえて言うならば、
【緊張していても、上手く演奏する方法】
をお伝えしました。
本番に苦手意識を持っている方は、本番になると心拍数が上がってしまったり、逆に血の気が引いてしまったり、といった生理的な現象や、心理的にも「失敗したらどうしよう」とか「周りからどう思われるだろうか」といった思いにとらわれてしまいがちです。
何とかして、これを対処しようとするわけですが、なかなか難しいのが現実です。
では、どうすればいいかというと、「身体」に焦点を当てることが重要です。
演奏というのは、頭でイメージした音を、身体を通して、実際の音として奏でる、ことです。
本番で、普段のように演奏ができないということは、本番における生理面や、心理面の変化が、身体に影響を及ぼし、身体で普段と違うことが起こっています。
生理現象はもちろんコントロールできません。深呼吸したからといって、心拍数がすぐに下がるわけでもありません。
また、心理面も目に見えるものではありませんので、なかなかコントロールが難しいです。
しかし、身体は、目で見ることもできるし、手で触ることもできるし、他の二つに比べると、よっぽどコントロールがしやすいです。
ですから、身体に焦点を当て、本番でどのような変化が起こっているかに気付き、それを手放すことが出来れば、緊張していても、上手く演奏できるようになるのです。
僕自身の経験になりますが、レッスンを始めた頃、今よりもずいぶん未熟だった頃に、なんと100人の前で、3時間のセミナーをするという機会がありました。
はっきり言って、めちゃくちゃ緊張しました。笑
手も足も震えるし、のどもカラカラです。
しかし、緊張してても、上手くやる方法は知っていたので、なんとか、そのセミナーをやり遂げました。
ここからが重要な話です。
緊張していても、なんとかやり遂げられる、という経験を繰り返していると、自然とそんなに緊張しなくなってきます。
今では、セミナーでは、まったくと言っていいほど、緊張することはありません。
どこにいっても、ほぼ普段通りに話すことができます。
緊張しなくなるためには、場数を踏むことが大事、と言われますが、何の考えもなく、ただ数をこなしても、たいして経験値を積むことはできません。
それどころか、どんどん本番がキライになってしまうかもしれません。
そうならないためにも、しっかりとした指針を持って、本番に向かうことが大切です。
そして、本番のときの自分の身体に焦点を当てる、ということが、重要な指針となるわけです。