演奏する音に奥行きをもたせたい方へのレッスン
こんにちは、川浪です。
先日、トランペットの方のレッスンで「音に奥行きをもたせたい」というリクエストがありました。
一人で演奏しているときは気にならないが、合奏などになると、思うように鳴らせない、とのことでした。
もちろんアレクサンダーテクニークは身体の使い方のレッスンなので、呼吸、アンブシュア、楽器の構え方など、身体に関するレッスンを行います。
しかし、今回の場合、それより先にやったことがあります。
それは、演奏する状況を明確にすることです。
演奏する状況が変われば、当然、演奏に必要な身体の使い方も変わります。
一人で部屋で吹いてるのか、リハーサル室で合奏しているのか、ホールで本番の演奏なのかで、必要なことは違います。
どのような状況でどんな音を出したいのかが明確になると、それに必要なからだの使い方というのも自ずと決まってきます。
逆に言えば、ただがむしゃらになんとかしようと思って、吹き方をあれこれ変えてみても、あまり効果的ではありません。
今回の場合は、演奏する場所の広さ、何人の編成で、他の楽器はどんな音を演奏しているのか、お客さんはどのあたりに何人くらいいるのかなど、具体的な状況を思い描いてもらいました。
もし身体に変な癖や、間違った思い込みがなければ、演奏する状況が明確になると、それだけで、身体は必要なことをやってくれます。
多くの方が、いろんな癖や思い込みをもっているため、身体の使い方のレッスンが必要となりますが、まずはどんな状況でどんな音を出したいのかを、明確にすることからスタートしてみてください。
それだけでも、ずいぶんと演奏が変わる場合もあります。