アレクサンダーテクニーク

【動画】アレクサンダー教師がピアノを一年間弾いてみた


こんにちは、川浪です。

クラシックピアノを習いはじめて一年がたったので、その軌跡を動画にまとめてみました。

劇的に弾けるようになったわけではありませんが、着実に上達している感があります。

一年弾いてみて、変わったことがいくつかあります。

一つは、ピアニストの身体の使い方への理解が深まったこと。

ピアノを始める前から、ピアノの方にはレッスンをしていましたし、僕自身がピアノを弾いたことがなくても、身体の仕組みを頭では理解しているので、それをお伝えすることでしっかりと効果も感じていただいていました。

しかし、頭で理解しているのと、身体で理解しているのは、大きな隔たりがあります。

僕自身が大したピアノの演奏をするわけではありませんが、実際に弾いた経験があるのとないのでは、ピアノを演奏する時に、身体に何が起こっていて、それを改善するために何が必要なのか、という理解がまったく異なります。

要するに、ピアノの方へのレッスンが、より一層的確になりました。

これは、ピアノを始める前に予想していた通りです。

もう一つは、譜面が読めるようになったこと。

僕は元々ドラマーなので、譜面にかなり苦手意識を持っていました。

もちろん吹奏楽をやっていたので、基本的なことはわかりますが。

あと、ピアノを始める前から、ギターをやっていますが、こちらはコード譜が多く、あまり譜面を読む機会がありませんでした。

というわけで、ピアノを始めたころは、譜面を読むのに大変苦労していましたが、今では苦手意識もかなり減ってきました。

もちろん、僕のレッスンに来られるピアニストの方は、大変難しい曲を弾かれる方も多く(昨日は、二人連続で、ラフマニノフの難しそうな譜面を持ってこられました)そういった譜面は、見るだけ目まいをおこしそうになります。笑

しかし、管楽器や弦楽器など、単旋律の譜面であれば、完全には理解できないまでも、どんな曲なのか、ある程度は把握できるようになりました。

そのおかげで、生徒さんがどのような演奏をしたいのかを、以前よりも把握できるようになり、それに応じて、どのような身体を使い方をすればよいのかを、明確にお伝えできるようになりました。

まとめると、レッスンが良くなりました、ということです。笑

アレクサンダーテクニークを教えていると「これさえあれば、どんな問題でも解決できるんじゃないか」と錯覚してしまうことがあります。

しかし、それは錯覚にすぎません。

あるいは、傲りと言えるかもしれません。

もちろん、正しい身体の使い方を学べば、身体を使ったどのような活動でも、改善できるという側面は、間違いなくあります。

僕も元々は、自分の楽器(ドラム)以外の、音楽的、演奏技術的なことには、ノータッチでレッスンしてきました。

しかし、音楽家の方に、よりよいレッスンするためには、やはり、その楽器や、音楽そのものへの理解も深めていく必要があります。

そのために、現在、ギター、ピアノ、ボーカル、サックスのレッスンに通っています。

いずれ、撥弦楽器と金管楽器も取り組むつもりです。

僕の知る限り、そんなことをしているアレクサンダーテクニークの先生は、一人もいません。

(というか、そもそも、そんな人を見たことがありません。笑)

誰もやっていないのに、挑戦したいと思えるのは、誰に押し付けられたわけでもなく、誰のマネをするわけでもなく、本当に自分自身の夢、目標なんだな、ということを実感しています。

ピアノはまだ一年ですが、確実に効果を感じていますし、これを十年続ければ、今とは比較できないほど、レッスンのクオリティが向上するはずです。

少なくともあと半世紀くらいは、レッスンを続けるつもりなので、とりあえずこの先十年くらいは、レッスンクオリティの向上に努めようと思っています。