アレクサンダーテクニーク

【注意】楽器を始めるのが早いほど、起こってしまう問題


こんにちは、川浪です。

一般的には、楽器を始める年齢は早いほうがいい、と言われます。

しかし、身体の使い方から考えると、小さい頃から楽器を演奏しているために起こる弊害もあります。

今回は、その説明と、対処方法について書きます。

目次

問題は、楽器との距離感

特にピアノやバイオリンは、小さい頃から始める方が多いですよね。

ピアノだったら、どんなに小さい子でも、大人と同じ楽器を演奏します。

それから成長して、身体は徐々に大きくなっていくのですが、かなり多くの方が、小さい頃の身体と楽器の距離感を引きずっているのです。

例えば、ピアノを始めた頃より、腕の長さはずいぶん長くなっているはずです。

にも関わらず、小さい頃の距離感を保とうとして、窮屈なバランスで演奏している方は、けっこう多いです。

そういう指摘を受けて、姿勢を変えてみようと試みても、そもそもの身体のイメージがズレているので、すぐに元に戻ってしまうことが多いですね。

バイオリンだと、小さいサイズの楽器もありますが、これが余計に複雑です。

ある程度、楽器の取り回しに慣れた頃に、一回り大きな楽器に持ち替えるので、また慣れるのにかなり苦労するそうです。

フルサイズの楽器になるのが、だいたい小学校高学年くらい。

それからも、まだまだ身体は大きくなるので、根本的な問題は同じです。

大人になっても演奏を続けられている方は、身体が成長していく過程で、「それなりに」調節がうまくできたのだと思います。

しかし、その影には、身体のイメージを上手く調節できずに、苦しまされている方も多数いるはずです。

上手くいっている人でも「それなりに」と書いたのは、実際には、自分の身体のイメージを正確に捉えられている人が、ほとんどいないからなんですね。

「それなりに」上手くいってる方でも、まだまだ改善の余地はあるのです。

僕自身の話

僕が、吹奏楽で打楽器を始めたのは、高校生の時です。

当時、それなりの身長はありましたが、そこからさらに伸びました。

たしか、高校入学時点で170センチ以上で、卒業時点では180後半にはなっていたので。

それから、20代になってからアレクサンダーテクニークを学び始め、自分が、どんなに身体を小さく思っていたのか、気づかされました。

それ以前の僕は、姿勢も悪かったし、肩や腰の痛みもひどかったのですが、現在はそういう悩みとは無縁ですね。

今の自分の身体にイメージを合わせる

では、どうすれば、その問題を解決できるのか。

まずは、身体の構造、仕組みをキチンと理解する

そもそも、腕がどこからとか、首がどこまでとか、その辺りから誤解している人が大半です。

さらに、身体のここを動かしたい、と思った時に、それがどの筋肉の働きなのか、理解することも重要です。

まず基本的な理解がないと、何も始まりません。

自分の身体に当てはめていく

その上で、じゃあ自分の身体では、一体どうなっているのか、と当てはめていく必要があります。

アレクサンダーテクニークや、ボディマッピングの本を読んでも、なかなか実践できない理由はここですね。

自分の身体にどうやって当てはめたらいいか、分からないのです。

本に載っている身体の知識は、あくまでも一般論。

人間の身体は人それぞれ違います。

個人差があるんですね。

それを上手く当てはめていけば、小さい頃の身体のイメージを引きずって、起こっている問題、

窮屈に演奏していたり、必要以上に力を使っていたり、それにより痛みや故障が起こっていたり、ということを解消できます。

ちなみに、もうお分かりかと思いますが、今回の話は、小さい頃に楽器を始めた人だけに当てはまる話ではありません。

楽器を始めたのがいつであろうと、ほとんどの人が、成長の過程で、自分の身体のイメージが不正確になっていきます。

(それ以外にも理由があるのですが、また別の機会に書きます)

僕自身もそうでした。

そういう意味では、今回の話は、ほぼ全員に当てはまることです。

演奏する上で、窮屈さを感じていたり、余計に力を使っていたり、と感じる方は、ぜひ今回の話を参考にしてみてください。