これが、あなたの上達をさまたげていませんか?
こんにちは、川浪です。
僕のレッスンは、教科書があって、今日はここからここまで、というタイプではありません。
生徒さんの様子を見て、今日はこのくらいは受け取れるだろうな、というのを見極め、普段の演奏で実践していただくために、必要十分な情報量を提供する、ということを心がけています。
伝える情報量は、多すぎてもよくありません。
出来る限りの情報を伝えようとしていた時期がありましたが、それでレッスンがはかどったかというと、そうでもありません。
結局のところ、それは教える側のエゴでしかありませんでした。
(まぁ、伝えたいことは山ほどありますから。笑)
生徒さんには、一度に受け取れる情報量というのがあります。
音楽のレッスンで考えてもわかると思いますが、課題が多すぎても、消化不良を起こすだけですよね。
レッスンが進んでいけば、一度に受け取れる情報量も多くなるので、僕がお伝えする情報も、どんどん増えていきます。
そんな中、ちょっと語弊があるかもしれませんが「これくらいで満足しちゃうの?」と思う方もいます。
一回のレッスンでの伸びしろが、まだまだあるのに「すごい変わって満足しました」という反応をされると、僕はそれを無視して、もう少しレッスンを続けます。笑
これは邪推かもしれませんが、そういう方を見ていると、心の中に、変わることに対するブレーキがあるのかな、と感じます。
心のブレーキについて、いくつか具体例をあげてみます。
例えば、有名になりたい、と思っていたとします。
その反面、有名になれば、プライベートもなくなるし、批判も受ける、といったネガティブな側面もあります。
そのネガティブな側面が、無意識に有名になるための行動をさまたげている、ということが、往々にしてあります。
あるいは、お金を稼ぎたい、と思っていても、それで仕事が忙しくなるはイヤだ、とか。
これを、楽器の演奏の場合でも、考えてみましょう。
僕のレッスンに通っているわけですから、演奏を向上させたいという気持ちがあるはずです。
演奏が上手くなることに対して、ネガティブな側面があるとは、一体どんな状況でしょうか。
例えば、演奏が上手くなったら、ソロがたくさん回ってくるかもしれない。
演奏は好きだけど、一人で目立つのは苦手。
譜面をさらうのも大変。
他には、今は仕事をしながらアマチュアでやっているが、プロを目指せるくらいに上手くなったら、今の仕事をやめないといけない、とか。
これを聞いて、そんなバカな話があるか、と思う方もいるかもしれません。
まぁ、これは僕がいま作った話ですが、中身はどうあれ、似たような状態の方は、意外に多いと思いますよ。
このように、上達することに関して、ネガティブな側面も抱えていれば、それは無意識のうちに、上達をさまたげてしまいます。
それに気づくことができたら「その考えは妥当なのか?」ということを考えてみてください。
先ほどの例なら、ソロがいやなら断ればいいだけです。
プロレベルの腕前になっても、今の仕事を続けてもいいわけです。
(個人的には、やりたくない仕事は、さっさと辞めたほうがいいと思いますが。笑)
そうして、ネガティブな側面を切り離すことが出来れば、素直に上達に向かうことができます。
悩んでいる人のほとんどは、自分の悩みの本質に気づいていません。
そして、気づいてみれば、大したことではなかったということが、往々にしてあります。
偉そうにいっていますが、僕自身もそんなことばかりでした。
心理学の勉強をし、コーチングやらカウンセリングやらを散々受けて、自問自答を続けた結果、不必要な心のブレーキを、ずいぶん手放すことができました。
もしあなたが、上達したいという気持ちがあるのに、それが空回りしていると感じているならば、自分の心に、それを妨げているネガティブな側面がないか、問いかけてみてください。