アレクサンダーは一人でできるようになるのか?
こんにちは、川浪です。
レッスンをしていると「本当に一人でも出来るようになるのでしょうか?」という質問をよく受けます。
レッスンを受けた多くの方が、身体の使い方が変わることによって、演奏が良くなる経験をします。
これまでよりラクに弾けるようになったり、弾きにくかったフレーズが弾けるようになったり、音色が良くなったり、などです。
しかし、その場では上手く弾けても、レッスンから帰って一人で弾いてみると、中々レッスンの時と同じようには弾けず、上記のような質問が出てくるわけです。
これに対して、僕がいつもお答えしているのは、レッスンを受け始める前と比べると、ずいぶん変わっていますよ、ということです。
レッスンを受けたのが2,3回ならともかく、半年から1年といった単位でレッスンを真面目に受講されていれば、ほぼ間違いなく、受講前に比べると、演奏が改善しているはずです。
そうお伝えすると、たいていの場合「そう言われると、そうですね」と納得していただけます。笑
にも関わらず、自分一人で実践するのは難しいと感じてしまうのにも、レッスンの構造自体に理由があります。
身体の使い方には、自分で意識的にコントロールできる領域と、そうでない領域があります。
意識的にコントロールできる領域は、早い話が、ふだんの身体の使い方ですね。
これを繰り返しているだけでは、いつまでたっても変わりません。
ですから、レッスンでは、僕が直接手を触れてガイドすることで、あなたのいつもの使い方とは違う状態を体験していただきます。
そうして、ふだん意識できてない領域を知ることで、徐々に意識的にコントロールできる領域が増えていきます。
つまり、レッスンの度に、あなたが意識できていない領域をつきつけられるのです。笑
だから、毎回、出来ない気分を味わうというのは、レッスンの構造上、そうなっているので、そこまで気にする必要はありません。
気にせずに、しばらくレッスンを受けていると、その時、一人では無理だと思っていたことが、気がつけば自然と出来るようになっています。
僕自身も、自分の体の使い方に関して、未だにそのプロセスを行っています。
日々、自分の身体を観察して、新しい気付きがあれば、今度はそれをいつでも出来るように取り組みます。
だから、自分の身体に、これまで知らなかった使い方があるとわかっても、あまり落ち込まずに、ラッキーくらいに思ってください。
そのくらいの気持ちでレッスンを受講したほうが、習得のスピードも早くなりますから。