アレクサンダーテクニークは、こんなことにも役立ちます
こんにちは、川浪です。
現在、アレクサンダーテクニークの教え方を学ぶ「マスターコース」を開催しています。
このコースは、僕が長年つちかってきたレッスンノウハウを、余すことなくお伝えするというコンセプトなのですが、参加者の方からは、さっそくレッスン活動に活用しているという声を、たくさんいただいています。
その中で、レッスンだけなく、ある場面でのあり方も大きく変わったという声もいただきました。
今回は、その話をご紹介します。
マスターコースでお伝えしている、重要なことの一つに、レッスンをするときは、まず自分の身体の状態に意識を向けてみましょう、という話があります。
身体の使い方のレッスンをするのだから、生徒さんの身体をじっくり観察して、それに基づいて改善点を見つける必要があるのではないか。
そう思われる方も多いと思いますし、実際にそれも重要なのですが、それよりも重要なことは、自分自身の身体の有り様です。
身体の使い方のレッスンをするわけですから、自分自身の身体を意識的にコントロールできていることは、最低限必要な条件です。
自分への意識がなく、相手にしか意識が向いていない状態でレッスンをしているときは、一体どういう状態かというと、相手をコントロールしようという思いが強くなりすぎていることが多いです。
その状態では、相手も窮屈に感じますし、身体に変化が起こる余地もほとんどありません。
自分の身体にしっかり意識を向けた状態でレッスンをすることで、そういった状態からは抜け出しやすくなります。
そしてこれは、レッスンをするときに限った話ではありません。
マスターコースのある参加者の方は、中学校の吹奏楽部の指導へ行かれているのですが、部活動の顧問や指揮者というのは、生徒をコントロールしようという意図が強いことが、しばしばあるそうです。
(最近、大学の運動部で大きなニュースがありましたね)
そういった事に気づき、自分自身が指揮をするときに、身体の使い方を意識しながら指揮をすることで、生徒との関係が、音楽的にも、コミュニケーションとしても、円滑になったそうです。
このように、僕がレッスンでお伝えしている身体の使い方というのは、演奏に限らず、あらゆる分野によい効果を与えてくれる可能性があります。
例えば、スポーツや、日常動作はもちろんですし、コミュニケーションといった動作に落とし込みにくいものにも役立ちます。
また絵画や書道、カメラ撮影といった活動は、実際にレッスンをして効果がありました。
経験はありませんが、おそらく料理人や美容師といった技術職の方にも役立つと思います。
これらの活動に共通することは、身体を使う、ということです。
身体の仕組みは、どんな活動を行うときも、共通です。
あとは、どうやってその活動に落とし込むか、だけです。
(まぁ、そこが一人でやるには難しいところなのですが^^;)
この記事をお読みのあなたは、ひとまずは音楽の演奏を改善したいと思われているのでしょう。
それ自体は、しっかりと身体の使い方を学べば、ほぼ間違いなく効果を得られるでしょう。
しかし、その先には、音楽だけでなく、人生のあらゆる場面で活用できるということを知っておけば、より一層、身体の使い方を学ぶ意欲も湧いてくるのではないでしょうか。
音楽以外にも、どんな場面で役立てることができそうか、ぜひ考えてみてください。