ピアノで手が小さい、をどう克服するか
こんにちは、川浪です。
先日、ピアノの方のレッスンで「左手で広い音域でのアルペジオをうまく弾きたい。自分の手は小さいが、うまく弾ける方法はないでしょうか」という質問がありました。
当たり前のことですが、手の大きさなど、生まれ持った身体は変えることができません。
ちなみに、僕は、かなり手が大きいので、いろんな楽器の方に、うらやましがられます。笑
ピアノだと、ド~ミ(10度)は、余裕で届きます。
まぁ、身体のサイズが大きいと、不便なことも多いので、良し悪しですが。
僕のサイズのことはさておき、手の小さい方はどうすればよいのか、という話に戻します。
ピアノの音を出すためには、指で鍵盤を押す必要があります。
音域が広い場合は、離れた鍵盤を押すわけですが、僕のように手が大きければ、手の位置を変えることなく、それが可能です。
手が小さい場合は、指が届かないので、必死に伸ばそうとされる方が多いです。
しかし、指をどんなに伸ばそうとしても、指を開ける範囲には、限界があります。
ここで、重要なことは
「身体の他の部分を使うことで、目的を達成することができないか」
と考えることです。
目的は、離れた鍵盤を押すことでした。
それは無理に指を伸ばそうとしなくても、手の位置を変えることで、十分に達成することができます。
手の位置を変えるのに、最も適している関節は、肩関節です。
この方の場合は、肩周りの筋肉が緊張しており、肩関節の動きを妨げている傾向がありました。
というわけで、肩関節の動きが改善された状態を、実際に体験してから、再度、弾いていただくと、ずいぶん弾きやすくなったようです。
レッスンの基本的な流れは、現状の身体の使い方を確認し、目的を達成するためには、どこを変えればよいのかを考えていきます。
ただ、身体の使い方を変えようと思っても、多くの方が、普段の癖から抜け出すことができませんので、レッスンでは、実際に新しい身体の使い方を体験できるところまで、ガイドします。
このプロセスをたどれば、生まれ持った身体の大きさなど、個人差のある部分は変えることはできませんが、生まれ持った身体をどのように稼働させるかは、変えることができます。
そうすることで、思い通りの演奏に近づけることは、十分に可能です。
ぜひ今回の内容を、自分の身体の使い方を見直すきっかけにしてください。
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