リズム感がないのは、なぜ?を、身体の使い方から考えてみる
こんにちは、川浪です。
先日のレッスンで、ピアノの生徒さんから「リズム感がないのは、どうすればよいでしょうか?」というご質問がありました。
「リズム感がないのは、身体の使い方と、関係あるの?」と思う方も、多いかもしれません。
そこで、今回はリズム感と身体の使い方の関係について、考えてみます。
先ほどの生徒さんに話を戻します。
その方は、曲になると、リズムがズレるので、ピアノの先生から「リズム練習(単純なリズムをメトロノームに合わせて弾く)をひたすらやりなさい」と言われたそうです。
その練習を実際に演奏してもらったところ、そこまでリズムがひどくズレる、ということはありませんでした。
しかし、曲を演奏すると、確かにリズムがズレる箇所があります。
この方だけでなく、同じような経験をお持ちの方は、たくさんいるのではないでしょうか。
なぜ曲になると、リズムがズレるのでしょうか。
理由は2つ考えられます。
1つ目は、本当にリズム感がない場合。
「リズム感がない」とは、一定のリズムをとることができない、とか、リズムがずれていても全く気づかない、とか、そういう状態です。
この場合は、まずはリズム練習をしっかりして、ということになりますよね。
しかし、今回の生徒さんの場合は、そうではありません。
一定のリズムをとることは出来るし、曲でリズムがズレることも、本人は気づいています。
では、なぜリズムがズレてしまうのでしょうか。
2つ目に考えられるのは、演奏するフレーズに「身体が追いついていない」からです。
リズムがズレるときに、頭では「このタイミングで演奏したい」と思っているのにも関わらず、身体は余計なことをして動きを制限していたり、あるいは必要な動きが足りないことで、結果、思った通りのタイミングで演奏できず、リズムがズレてしまうのです。
今回の場合は、特定のフレーズを弾くときに、苦手意識があるためか、肩に力が入ってしまい、指の動きを制限していました。
まずはそれに気づいてもらい、それを手放すように指導したところ、以前よりもリズムがズレにくくなり、かつ楽に演奏できるようになりました。
「リズムがズレる」原因が、「リズム感がない」というわけではなく、「リズムは感じられているんだけど、その通りに演奏できない」というのであれば、身体の使い方から、演奏を見直すことで、思った通りのリズムで演奏できるようになります。
ぜひ、本当の原因は何か、考えてみてください。
・追伸
「音程が合わない」という悩みも、身体の使い方で改善する場合が多いです。
また詳しく解説したいと思います。