アレクサンダーテクニーク

人の欠点と、どのように向き合うのか


こんにちは、川浪です。

今回は、最近見た映画の感想です。

音楽とは直接関係ありませんので、あらかじめご了承ください。笑

最近「カーズ」というピクサーのアニメ映画シリーズの1と2を見ました。

車が人格を持つ世界が舞台の映画です。

1は、主人公のレースカー、マックイーンの人間的(車的?)成長が描かれていて、子どもだけでなく、大人にも評価の高い映画となっています。

2は、マックイーンの相棒のレッカー車、メーターが主役で、スパイ映画テイストになっています。

ネットでレビューを見ると、1で描かれていたような、マックイーンの成長がなく、子ども騙しのアクション映画、といった感じで、どうも評価が低いのですが、、、

僕はまったく、違う感想をいだきました。

ネタバレにならない程度に説明します。

主人公のマックイーンは、自分のレースチームに初めて、メーターを参加させます。

メーターはお調子者というか、すこし抜けている面もあり、これまでマックイーンのチームに参加していませんでした。

ところが、参加して初戦のレースで、メーターは大失態をおかし、その結果、マックイーンは、勝利を逃してしまいました。

マックイーンは、メーターに激怒し、落ち込んだメーターは、一人故郷に帰ってしまいます。

そこから、メーターはスパイ組織のミッションに巻き込まれて、舞台はそちらに移っていくのですが、、、

この時、マックイーンは自分が大きな間違いをおかしていたことに気づきます。

マックイーンは、メーターの抜けている部分、すなわち欠点を認めようとはしていませんでした。

しかし、マックイーンが欠点と思っていた部分は、メーターのパーソナリティを構成する大切な要素だったのです。

言いかえれば、長所と短所は裏表ということです。

それに気づいた、マックイーンはメーターと仲直りすることを決意します。

ここで重要なことは、相手をどう見ているか、は、自分自身をどう見ているか、と、ほぼ等しい、ということです。

マックイーンは、最初、メーターの欠点を認めようとはしていませんでした。

それは同時に、自分の欠点も、認めようとはしていなかった、ということです。

他人のあら捜しをしているような人は、無意識のうちに、自分自身のあらも捜してしまいます。

そのような生き方は、とても窮屈です。

そうではなく、自分であれ、他人であれ、欠点と思われるところも、その人のパーソナリティを構成する重要な要素だと認める。

そうすることで、ずいぶんとラクに生きられるようになるはずです。

これは、映画では、直接的に描かれているわけではありませんが、その裏付けとなるシーンはあります。

初戦の前に、ライバルのフランチェスコに挑発されたマックイーンは、ムキになって反発します。

メーターとの別れがあり、欠点を認めることの重要性に気づいた後、第二戦の前に、フランチェスコに挑発されたマックイーンは、その挑発を軽く受け流しているのです。

メーターの欠点を認めると同時に、自分の欠点を認めるという見方に変わっているので、安い挑発には動じないようになっていたのです。

このシーンは、本筋とはあまり関係ないので、さらっと描かれていますが、監督のラセターは大天才なので、このシーンも、考えに考え抜いて、作られているはずです。

一見すると、メーターが主役のアクション映画ですが、マックイーンの人間的成長もしっかり描かれている、なんともニクい作りになっているのです。

というわけで、1も2も、どちらもオススメです。

上映時間も短めなので、気軽に見られます。

もうすぐ3が公開されるので、そちらも楽しみですね。