何も考えずに、演奏に集中するために
こんにちは、川浪です。
前回の記事で「正しい姿勢を考えても、あまり役に立たない」という話をしました。
実際に、レッスンに初めて来た方で、最初「姿勢が気になる」と言っていても、レッスン後には「何も考えずに演奏できた」というフィードバックをたくさんもらいます。
この「何も考えずに」というのは、どういうことなのでしょうか。
アレクサンダーテクニークのレッスンを受ける方には、大前提として「あなたの考えたとおりに、身体は動いています」というお話をしています。
ということは、何も考えていなかったら、何も動かないはずです。笑
つまり、何も考えていない気がしても、頭では何かしらの意識はあるわけです。
演奏する時に、考える必要があるのは、「どんな演奏をするか」です。
それと同時に、余計なことも考えているはずです。
例えば、「この姿勢で正しいのだろうか」や「失敗したらどうしよう」などなど。
考えたとおりに身体は動くので、余計なことを考えたら、それは体の緊張となります。
だから、余計な考えは手放しましょう、という話になります。
しかし、これはなかなか難しいです。
理由は割愛しますが、簡単にできたら誰も悩みません。
そこで僕のレッスンでは、考えを手放すのではなく、身体の緊張を手放すことにフォーカスします。
考えたとおりに身体は動くということは、「考え=身体」ということです。
どちらから、アプローチしても、結果的には同じです。
考えというのは、目に見えませんが、身体は目に見えるし、触ることも出来ます。
考えを手放すよりも、身体の緊張を手放すほうが簡単です。
というわけで、体の緊張を手放していくと、余計な考えも手放すことができて、「何も考えずに演奏できた」ような感じになります。
実際には、何も考えてないわけではなくて、余計な考えを手放して、演奏に集中できたという表現が近いのですね。