姿勢矯正グッズって役に立つの?
こんにちは、川浪です。
世の中には、姿勢を矯正するグッズがたくさんあります。
人体工学に基づいたソファ
骨盤を立てるクッション
首のラインをサポートする枕
などなど、思いつくままに上げてみました。
これ以外にも、まだまだ色々あるでしょう。
これらは、本当に役に立つのでしょうか?
先に僕の考えを述べると、これらは役に立ちません。
全てのものが役に立たないと言い切りつもりはありません。
しかし、これらのグッズは、ある考えに基づいて作られているように感じます。
それは、
「正しい姿勢があり、その状態を維持するためのサポートをする」という考えです。
この考えには、二つの問題があります。
1.正しい姿勢というのが本当にあるのか
身体には個人差があります。
骨格の大きさ、筋肉の量、など、人それぞれ違います。
さらに言えば、同じ人でも、太ったり痩せたり、筋肉が増えたり減ったり、骨格が歪むことだってあります。
万人に共通する正しい姿勢を定めて、それに合ったグッズを作ることは、ほとんど不可能でしょう。
仮にそれが出来たとしても、次の問題があります。
2,ずっと同じ姿勢でいいのか
人体工学に基づいたチェアがあり、それを使うと、素晴らしいバランスで座れたとします。
では、座って何をするのでしょうか。
デスクでパソコン作業をするとします。
そうすると、腕の位置が変わります。
画面を見るので、首の角度も変わります。
さて、さっきの素晴らしいバランスは、今も素晴らしいバランスなのでしょうか。
腕の位置や、首の角度が変われば、その他の部分のバランスも変わります。
人がずっと動かないでいる状況は、ほとんどありません。
結局、姿勢矯正グッズは役に立たない、という結論になるわけです。
「正しい姿勢」がないとすれば、アレクサンダーテクニークのレッスンでは、何を目指すのでしょうか。
それは、「必要な時に、必要な動きが、必要なだけおこる状態」です。
もっと簡単にいえば、いつでも動ける状態です。
特に演奏中は、たくさんの動きが必要です。
バランスも目まぐるしく変わります。
レッスンでは、それに対応するための、身体の状態を身につけるための方法論をお伝えしています。