楽器の先生の指示通りにやっても上手くいかないのはなぜか?
こんにちは、川浪です。
「楽器の先生の指示通りに演奏しようとしても、うまくできない。。。」
とお悩みの方は、多いです。
なぜ、指示通りにやっているのに、上手く演奏できないのか。
「身体の使い方」という視点で考えると、理由は3つあります。
今回は、指示通りにやっても上手くいかない理由と、その対策について解説します。
理由その1、「そもそも指示がおかしい」
指示通りにやっても上手く演奏できない理由の1つ目は「そもそも楽器の先生の指示がおかしい」ということです。
ぶっちゃけ、これが一番多い気がします。
もちろん、楽器のレッスンに意味がない、とか、そういうことを言いたいわけではありません。
楽器の先生と言えど、身体の使い方を専門的に学んだ人は、ほとんどいません。
そのため、身体の使い方に関しては、自身の経験や、勘にもとづいた指導をしている場合が多いです。
先生は上手く演奏できていたとしても、その説明が間違っている、ということがよくあります。
なので、一般的に楽器のレッスンでよく言われていることでも、解剖学的に考えると、明らかにおかしい事が多数あります。
一つだけ例を上げると、「全身脱力しましょう」ってやつ。
「もう全身脱力して、ふにゃふにゃな状態です。力は一切入っていません」
みたいなことを言う人がいますが、そんなことはありえません。
本当に全身脱力していたら、楽器を持つどころか、立つことも、座ることもできません。
理由その2、「もっといい方法がある」
先生が自分のやっていることを、正しく説明していたとします。
しかし、その先生がやっている方法が、ベストとは限りません。
その方法「だから」上手く演奏できるのではなく、その方法「でも」上手く演奏できている、ということです。
もっといい方法を選択すれば、先生も生徒も、より良い演奏ができるのです。
例を挙げるとしたら、よくあるのが、「背筋をぴんとのばして演奏しましょう」みたいな話ですね。(ちょっと指示が曖昧ですが)
そうやって、うまく演奏している人もいますが、ほとんどの場合「背筋をぴんとのばそう」とすると、身体の他の部分の動きを制限します。
ですから、それよりも、もっといい指示があるわけです。
理由その3、「個人差がある」
先生は、ベストの方法を選択しており、それを適切に説明していたとします。
しかし、その指示が、あなたにとってもベストとは限りません。
なぜなら、骨格の大きさや、筋力には、個人差があるからです。
個人差があるにも関わらず、同じ楽器を演奏するわけですから、先生と同じ方法が、あなたにとってベストとは限りません。
以上、3つの理由が考えられます。
こと身体の使い方に関して、もしあなたの先生が、あなたにとってベストな方法を、適切に指示してくれているなら、あなたが上手く演奏できないのは、単に練習が足りないから、ということになりますが、、、
ほとんどの場合は、そうではありません。
これって、センスや才能がある人だったら、無意識のうちに、うまく解釈して、取り入れてたりします。
しかし、もしあなたが、そうではないのだとしたら、身体の使い方を正しく学ぶことで、同じように上手く取り入れられるようになります。
「楽器の先生から、急に上手くなったね、と褒められました」とか、
「何年も前に、楽器の先生に言われたことが、ようやく理解できました」という感想を、僕のレッスンを受講している方から、よく聞きます。
ぜひ、身体の使い方という視点から、楽器の先生の指示を見直してみてください。
・追伸
読者の中には、楽器のレッスンをされている方も、多いと思います。
そういった方は、ぜひ身体の使い方を学んでください。
そうすることで、レッスンする際にも、それぞれの生徒さんにとって、適切に指示を出せるようになります。