アレクサンダーテクニーク

洋服と身体の使い方の意外な関係


こんにちは、川浪です。

今度、新しくシャツをオーダーしに行きます。

僕は、身長190センチで、手足も長く、既成品で合うシャツがありません。

というわけで、シャツはオーダーすることにしています。

(ちなみにカジュアルのジャケットやパンツもオーダーしたいのですが、今のところ良い店に巡りあえていません。いい店を知っている方はお知らせください)

いきなり冒頭でシャツの話をしたのは、理由があります。

レッスンをしていて気づいたことですが、実に多くの方が、洋服のイメージに、身体のイメージも引っ張られているからです。

例えば、この図を見てください。

これは、全身の図です。

これを見て、どこからが脚だと思いますか?

ここだ、と思ったところを指さしてみてください。

次にこちらの図を見てください。

骨格だけで見ると、矢印のところが脚の付け根だというのが分かります。

これをさっき指差したところと、比べてみてください。

思ったより下の方にあった、という方が多いのではないでしょうか。

レッスンに来られる方のほとんどは、最初の図を見せたときに、実際の足の付根よりも上の方を指します。

なぜこのようなことが起こってしまうのか。

それが、最初に説明した、洋服のイメージに引っ張られる、ということです。

私達は、ふだん、ズボン、スカートを履いていることが多いです。

そのため、ズボンやスカートのウエストの部分で、上半身と下半身を分けて認識しています。

しかし、ウェストの部分は、骨格で見ると、背骨の途中です。

特に女性の場合は、ウェストを細く見せるために、もう少し上で絞っていることも多いですね。

骨格で見ると、ここで上半身と下半身を分けるのは、あまり適切ではないというのが分かると思います。

このような間違ったイメージというのは、脚だけに限りません。

他にも、色々と、パッと見のイメージにつられて、間違ったイメージを持ってしまっています。

このような間違ったイメージに基づいて身体を使っていると、余計に力が入ってしまったり、思い通りの動きができない理由になる、というのは、以前の記事でも紹介しましたが、また改めて記事にします。

あなたが演奏する姿勢や動きを改善したい、と思っても、そもそも身体のイメージが間違っていれば、それは間違った地図を持って、行き先を探すようなものです。

どんなに頑張っても、目的地にはたどり着けませんよね。

あなたが、演奏するときの身体の使い方を改善したい、と思っているのなら、まずは、自分の身体について、どんなイメージを持っているのかを確認してみてください。

そして、解剖学に基づいた、正しい身体のイメージを持つことで「こういう演奏がしたい!」と思った時に、そのために必要な身体の動きが、実現しやすくなります。