演奏する姿勢を変えようとしても、うまくいかない理由
こんにちは、川浪です。
先日、チェロの方にレッスンした時の写真です。
これがレッスン前の写真。
上半身が、身体を支えている座面より、後ろよりのバランスになっています。
これだと、姿勢を維持するのに余分な力を使っており、腕の動きに制限があります。
そこで、このように弾いてもらいました。
こうすると、腕が使いやすくなり、弦も押さやすくなった、との感想をいただきました。
「でも、、、ずいぶん前かがみになっている感じがします」
とのこと。
客観的に写真を見ると、afterが前かがみというより、beforeがむしろ後ろに反っているように見えます。
では、なぜ前かがみになっている感じがするのか。
それは「感じ」というのは、ふだんの自分のクセを基準にしているからです。
普段、後ろに反るクセがあれば、その状態を基準にしてしまいます。
いつもの状態よりも、前にいったら、それが良いバランスであっても、前かがみになっている「感じ」がするのです。
これが演奏の姿勢、動きを変えようとする時に、一番のネックになるところです。
普段の弾き方と変えてみて、客観的にはいいバランスに変わったとしても、主観では普段とは違うので、変な感じがします。
結局、いつもの感じを求めて、元の弾き方から変わることが出来ません。
ですから、弾き方を変える時には、「感じ」を当てにするのではなく、実際に弾きやすいか、疲れにくいか、いい音が出ているか、など、別の判断基準をもつ必要があります。
その上で、新しい弾き方を繰り返し経験することで、徐々に自分のクセから抜け出すことができます。
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